多分同じような考えの方もいらっしゃると思いますが、昭和の国鉄で育った人間としては、最近はなかなか乗りたくなるような列車というのが見つかりません。
個人的に好きな路線は、北から宗谷本線、釧網本線、羽越本線、紀勢本線、山陰本線、豊肥本線などの本線系で、その理由としては長距離列車が走っているという過去のイメージに引きずられているわけですが、現状では地域需要に合わせて列車の運用は短距離になっていて、「ずっと乗っていられる」列車というのはなかなか見つかりません。
数年前までは北海道のキハ40や西日本の115系などがけっこう幅を利かせていて、こういう列車には好んで乗りに行ったりもしましたが、最近ではなかなかそういう列車も数少なくなってきているわけで、そりゃそうですよね。国鉄からJRになって40年になるのですから、「いつまでそんなことを言ってるのか」と言われてしまいます。
地域の皆様方が日常使いでご乗車される列車であれば、当然ですが新しくて快適な車両が良いわけです。
ただ、そういう地域需要が減少している中で、私としては、やっぱりわざわざ乗りに行きたい列車というのが、観光客を呼び込むという意味でも重要なのではないかと思うのです。
SL「やまぐち」の機関車がC57になったので、ちょっと行こうかなと思っているのですが、あの客車は素晴らしいのです。
ただ、結構いつも混んでいて、団体客と相席になることがほとんど。
たいていの場合、私はいつも4人座った状態の後ろ向きの窓際で、こういう状態が全区間、往復とも続くわけですから、人気があるのはよい事ですが、ちょっと考えてしまいます。
まぁ、そんな私ですから、いすみ鉄道ではキハ52やキハ28を走らせましたし、えちごトキめき鉄道では413・455系を走らせて、しかも「朝から晩まで」ずっと1BOXを占有して乗っていられるプランなどを作ったのですが、「こういう列車が走っていたらなあ。」というのが根底にあるのです。

そこで、大井川鐵道でもその考え方を継続して、EL急行で「客車列車ボックスひとり旅」、「昼呑みひとり旅」という企画を出してみたところ、おかげさまで、これがなかなかの人気になっているのでして、「あぁ、やっぱり汽車旅に関して同じような思いをお持ちの方がいらっしゃるんだなあ。」とうれしくなった次第です。
なもので、9月10月もこの1BOX占有コースというのを発売しております。
大井川鐵道では蒸気機関車や電気機関車がけん引する客車列車ですが、この客車列車を日常的に高頻度で運転している会社は今時大井川鐵道ぐらいですから、あの、ガクンという衝撃も、わかる人にはわかる「昭和の国鉄」なのです。
しかも、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、今、電気機関車E101が全般検査に入っていますから、電気機関車が不足気味です。
トーマスやパーシーに補機として1両使ってしまうと残りは1両だけ。
なもので、現状の運転区間では川根温泉笹間渡と金谷へ入ることができません。
この10月の運転も、EL急行は新金谷と家山の往復となるのですが、実はこれが面白いんです。
運転区間が短くなってがっかりという方もいらっしゃるかもしれませんが、実は補機なしで機関車1両がけん引する列車ですから、折り返しの家山、新金谷でその度毎に機関車を反対側に付け替える機回し作業が発生します。
家山に着いたら機関車を切り離して反対側に連結
新金谷に戻ったら、また機関車を切り離して反対側に連結
1日中これを繰り返すのです。
機関車列車の醍醐味ですね。
さらに、12系客車が1両ずつ順番に検査に入る関係から、当面の間は客車4両編成で運転します。
E31型は5両は無理なので、そういう意味でも4両編成なのですが、編成替えを行いまして、一番後ろにスハフ12の車掌側妻面が来るような編成にします。
写真を撮影するにしても、イイ感じに撮れますよ。

ということで、10月は「今乗りたい列車」「わざわざ乗りに行きたい列車」を走らせます。
ちなみに11月に関しては紅葉の時期で混雑が予想されることから、この1BOX占有プランは実施しない予定でおりますので、お天気が安定する10月に、ぜひ、昭和の長距離列車を再現する大井川鐵道のEL急行に乗りに来てくださいね。
このプランの実施日は
10月4、10、11、12、18、25日となります。
https://daitetsu.jp/archives/event/202609_elboxplan

▲どちらのコースも中トロ、ウニが入った特上寿司がサービスされます。(モデルは仙台在住のお友達)